設計から展示まで完全網羅!家庭用3Dプリンターで作る精密模型の制作フロー
講座詳細

完成から逆算する「ビジュアライズ設計」
構想と実物の乖離を防ぐため、いきなり細部を作らず、単純なブロックで完成形をデータ上で仮組みする設計フローを習得。ゴールを可視化してから詳細に入ることで、制作時間を最適化し、理想の造形へと導く思考法を学びます。

基礎機能で作る「パターン複製」モデリング
難解なコマンドに頼らず、幾何学構造を論理的に構築します。「押し出し」や「パターン複製」といった基礎操作を戦略的に組み合わせ、パラボラアンテナのような精密モデルを構築する手法を伝授。PC負荷を抑えつつ、素早く正確なデータを構築するテクニックをお伝えします。

光造形×FDMの「ハイブリッド出力術」
精密な本体は光造形、大型ベースはFDM。それぞれの長所を組み合わせ、家庭用プリンターの限界を超えるスケールとディテールを可能にします。コストと時間を効率的に管理しながら、2種類の機材を完全に使いこなすための運用ノウハウを学び、作品の強度とクオリティを両立させる力を養います。

0.3mmの限界設計と「対・重力」サポート
出力可能な限界値を攻めた極細パーツ設計と、それを歪ませずに造形するためのサポート材設定を解説。重力による反りや脱落を防ぐ角度調整や、跡を目立たせない配置方法など、失敗リスクを最小限に抑える技術を伝授します。画面上のデータを、正確な物理形状へ変換するプロセスを解説します。

水洗いレジンの真価を引き出す「洗浄・乾燥」管理
水洗いレジン特有の変形や脆弱性を克服する手法を公開します。変形を防ぐ洗浄フローから、強靭さを引き出す二次硬化のタイミング、ひび割れを防ぐ湿度管理までを徹底解説。扱いやすい水洗いレジンを用いながら、通常レジンに劣らない精度と強度にする管理術を公開します。

作品を製品に変える「仕上げと展示」
下地塗装やスミ入れ、そしてトップコートで「おもちゃっぽさ」を消す手軽な仕上げ術から、既製品ケースを活用した高見えする展示方法まで、一級のプロダクトへと引き上げる最後のひと手間をご紹介。SNSで映え、自身の作品をインテリアとして成立させるためのテクニックを学びます。
※1~11講の講座動画は3月6日、12~25講の講座動画は4月9日に公開を予定しております。
※下記の画像は講座に対する理解を深めるためのイメージです。
※講座動画の公開時期や、カリキュラムのイメージ・内容などは予告なく変更になる場合がございます。予めご了承ください
01. 講座のゴールと完成イメージ- まず「結果」を見せる - 得られる3つの武器 - この講座の約束
02. KinoArtsの世界観と講師紹介- なぜ私が教えるのか - 作品紹介 - この講座の哲学
03. 制作フローの全体像と準備- ゴールへの地図 - 準備するもの
04. 3Dプリントの基礎理論- 光造形とFDMの特性理解と、適材適所の使い分け - レジンの種類(スタンダード・水洗い・高靭性)と選び方
05. 「出力できるデータ」の条件- 0.3mmの壁:造形限界とスケール感のバランス - 「重力」と「剥離抵抗」を意識した設計思想
06. Fusion360環境設定と時短術- 効率的なワークスペースの構築 - KinoArts流・必須ショートカットとモデリングの作法
07. デザイン検討と基本スケッチ- リファレンス収集と構造理解(トラス構造とは) - 全体の寸法決定の中で学ぶ基礎的なCAD操作とビジュアライズ設計
08. アンテナディッシュ(曲面)と背面構造- パラボラ面の美しい曲面作成と厚み付け - 背面を支えるリブ(補強)構造のモデリング - 複雑なトラスを効率的に組む「コンポーネント」と「パターン」活用術 - データを軽く保ちながら密度を上げるテクニック
09. アンテナ可動部の設計- 仰角を変えるための軸構造とクリアランス(隙間)設計 - 「後で土台に載せる」ことを想定したジョイント作り
10. 「出力」を見据えた分割戦略(※最重要)- なぜ最初に分割するのか?(PC負荷軽減と手戻り防止) - 塗装しやすく、サポート痕を目立たせない分割ラインの決定 - 「分割ツール」の実践と、接合用ダボ(ピン)の作成
11. 分割パーツへのディティールアップ - 0.3mmのこだわり- 分割した各パーツへの詳細な描き込み(手すり、配管、ボルト等) - スケール感を意識したリベット配置と「密度の強弱」
12. ジオラマベース(土台・基礎)の独立設計- アンテナ本体とは別ファイル(または別コンポーネント)での設計管理 - FDM出力を想定したコンクリート基礎のデザイン
13. 本体と土台の嵌合(かんごう)調整- アンテナ本体を土台に確実に固定するためのジョイント設計 - 異素材(金属線など)を使った補強テクニック
14. サポート用ソフト(Chitubox)の基礎、サポート材の「対・重力」配置術(光造形)- STLデータのインポートから配置までの流れ - 造形失敗を防ぐサポートの太さと密度の調整 - ディティールを潰さないサポート接触点のコントロール
15. スライサーソフト- UI解説と基本操作 - インポートから配置までの流れ
16. 出力と洗浄・硬化プロセス- 実際の出力風景とトラブルシューティング - 水洗いレジンの正しい洗浄フローと二次硬化の注意点
17. FDMプリンターの出力設定- 土台パーツにおける積層痕を目立たせない設定 - インフィル(内部密度)と強度のバランス
18. サポート除去と表面処理- 微細パーツを折らないためのサポート除去テクニック - 積層痕の研磨と下地処理(サーフェイサーの活用)
19. 仮組みと調整- パーツ同士の合い(嵌合)の最終調整 - 接着剤の使い分けと隙間処理
20. 下地塗装と基本色- 素材ごとのプライマー処理 - エアブラシ等を使った基本塗装とグラデーション
21. ウェザリング(汚し塗装)の理論と実践- 「巨大感」を演出するスケールエフェクト - サビ、雨垂れ、経年劣化の表現テクニック
22. 最終組み立てと電飾(オプション)- 塗装済みパーツの慎重な組み立て - (もしあれば)LED等を仕込む際の配線隠しテクニック
23. 魅せる展示と撮影- 既製品ケースへの収め方と照明効果 - SNSで映える作品写真の撮り方
24. 作家としての活動とマネタイズ- 印刷物の販売(BOOTH等)や製品化への道 - KinoArtsが考える「これからの個人メーカー」の可能性
25. 講座のまとめ- 全工程の総括と、受講生へのメッセージ
当講座は、以下のツールを使用します。
[メインツール]
Fusion360
※バージョンに関しては、2605.1.52以上を推奨します。
講義内ではwindows11を使用しています
[準備物]
3Dプリンター
※講座ではELEGOO Saturn 4 Ultraを使用します。
解像度 8K~12K クラス、XY 解像度がおおよそ 35μm 以下の光造形プリンターであれば、ほぼ同等の結果が得られます。
お手持ちのプリンターが光造形(LCD/SLA)方式であれば、そのままご受講いただけます。
こんにちは、3DプリンターモデラーのKinoArtsです。3DプリンターとFusion 360を駆使し、主に1/150や1/80スケールの「緻密な情景模型」を制作しています。「心を動かす作品づくり」をモットーに、設計から出力、塗装まで、一貫した制作ノウハウを発信してきました。
本講座では、これまでSNSという限られた環境ではお伝えしきれなかった技術のすべてを、余すところなく詰め込んでいます。3Dプリンター初心者の方でも同じクオリティの作品を制作できるよう、各工程を一つひとつ丁寧に、徹底して解説しています。「自分の頭の中にある世界を、そのまま形にする喜び」を体験していただけるよう、全力でサポートいたします。
本講義を制作するにあたり、講師様ならではの強みはどのような点にありますでしょうか?
私は「設計・出力・塗装・撮影」までの全工程を一人で担うマルチプレイヤーです。通常は分業されることの多い工程を、一貫した思想のもとで学べる点が最大の強みだと考えています。特に「出力と組立を前提とした設計」には自信があり、画面上で美しいだけでなく、物理的に成立し、誰でも組み立てられる設計データを作るためのノウハウを提供できます。
講師さまご自身は、勉強してきた中で難しかった部分、それを解決するためにどのような努力をされてきましたか?
制作時間の確保です。忙しい社会人生活の中で時間を捻出し、制作を継続することは容易ではありません。私は「作りたいものを明確にする」ことで迷う時間を減らし、さらにSNSで作品を発表してフィードバックを得ることでモチベーションを維持してきました。「情熱」と「他者の目」を味方につけることが、継続するうえでの最大の秘訣だと考えています。
制作の際、どの部分に一番力を入れていますか?また、それを表現するスキルにはどのようなものがありますか?
本物の構造や寸法比率を3D上で忠実に再現することです。ただし、スケールによっては物理的な限界があるため、「再現度」「モデリング効率」「印刷成功率」の三点をバランスよく調整する総合的なスキルが求められます。そして何より重要なのは、そのバランスを見極めるための、モチーフに対する深い「観察力」と「熱意」です。
受講生に向けてメッセージをお願いいたします。
3Dプリンターはあくまで道具ですが、この可能性に満ちた技術は表現の幅を大きく広げてくれます。身の回りの世界をそのまま模型として形にすることさえ可能です。私はこの技術を趣味として始め、副業を経て、現在では本業にしています。私の人生を変えてくれたこの技術をお伝えすることで、みなさんの新しい未来を切り開くお手伝いができれば嬉しく思います。
広島市立大学でプロダクトデザイン・漆造形を修了後、プロカメラマンとして10年のキャリアを積む。 2020年よりCADと3Dプリンターを用いたジオラマ制作を開始。 現在は専業作家として、ネットショップでのオリジナル作品販売や、YouTubeでの技術発信を中心に活動中。 【主な活動・実績】 - ジオラマ作品販売(BOOTH、ヤフオク等) - 3Dモデルデータ(STL)の設計・販売 - YouTubeチャンネル「ジオラマと植物のアトリエ | KinoArts」運営 - 代表作:東京駅丸の内駅舎モデリング、廃墟・鉄塔シリーズ 【教育・講演実績】 - 2023年:広島市立大学 特別講義「3Dプリンターとものづくり」 - 2024年:県立広島大学 特別講義 - 2025年:広島市立美鈴が丘高等学校 特別講義 【展示・出展】 - 2025年:東京ジオラマ展 展示 - 2025年:広島プラモフェス 展示
広島市立大学でプロダクトデザイン・漆造形を修了後、プロカメラマンとして10年のキャリアを積む。 2020年よりCADと3Dプリンターを用いたジオラマ制作を開始。 現在は専業作家として、ネットショップでのオリジナル作品販売や、YouTubeでの技術発信を中心に活動中。 【主な活動・実績】 - ジオラマ作品販売(BOOTH、ヤフオク等) - 3Dモデルデータ(STL)の設計・販売 - YouTubeチャンネル「ジオラマと植物のアトリエ | KinoArts」運営 - 代表作:東京駅丸の内駅舎モデリング、廃墟・鉄塔シリーズ 【教育・講演実績】 - 2023年:広島市立大学 特別講義「3Dプリンターとものづくり」 - 2024年:県立広島大学 特別講義 - 2025年:広島市立美鈴が丘高等学校 特別講義 【展示・出展】 - 2025年:東京ジオラマ展 展示 - 2025年:広島プラモフェス 展示