企画から完成まで:SNS用アニメーションCM制作
講座詳細

企画の立ち上げ
基本的に広告のクリエイティブは、作り手が自由に表現するものではなく、クライアントの課題解決を目的として設計されます。
本講座では、クライアントの要望の背景にある課題を整理し、企画として何を解決すべきかを絞っていくための考え方を解説します。

企画のバランス
同じ価値であっても、伝え方や見せ方によって届く相手は大きく変わります。本講座では、消費者(ターゲット)視点で価値を捉え直しながら、作り手としてのリソースも踏まえ、企画全体のバランスを崩さずに進めるための考え方を学びます。

絵コンテの清書
清書工程では情報量が増えることで、視線誘導が崩れやすくなります。本講座では、清書段階で意識すべき視線の流れや、その後の工程を見据えた考え方を解説します。

空間設定
空間設定では、数値や図面だけで考えるのではなく、その場にいるキャラクターの視点に立ち、「どのように感じるか」を基準に判断していくことが重要になります。本講座では、体感を起点に物の配置や距離感を整理し、絵を描くうえで煩雑になりやすい空間設計を考えやすくするためのアプローチを紹介します。

背景の塗り工程
着彩を光・影・色味といった要素に分解し、段階的に進めることで、作業の混乱を防ぐ方法を解説します。背景制作を安定して進めるための考え方を学びます。

絵コンテの動画化
コンテをムービー化することで、完成時の映像体験を具体的に確認することができます。
本講座では、コンテ動画を使って映像全体の流れを把握し、構成を調整していくための考え方を紹介します。
1. 自己紹介/講座概要/制作環境について・自己紹介および講座概要 ・全体の流れ ・制作環境について
2. CMの企画について・自分たちの活動で学んだ気づきや、感覚の共有 ・CMとは何か
3. 企画・シナリオ・今回のCM企画の経緯 ・決定案までの流れ
4. 絵コンテ・絵コンテの作業工程
5. コンテの清書/レイアウト・絵コンテを清書することについて ・清書する際の注意点について
6. 空間の設定・空間設定を作る際の考え方 ・観察について
7. 人物の設定(×レイアウト)・清書工程の中でキャラクターを固める ・キャラクターを考える際のコツ
8. 完成画面作成・完成画面作成という工程について ・人物背景の仮着彩について
9. 作画1(原画)・原画を描く際の工程を分ける考え方
10. 作画2(原画)・作画作業
11. 背景ラフ・背景ラフを作成する意義について
12. 作画3(動画)・動画作業に関する考え方 ・メイキングの紹介
13. 着彩・着彩工程の概要
14. 本背景・背景作画の塗り工程について
15. 効果/馴染ませ作業・レイヤー効果を使用した背景とセルを馴染ませ方法 ・シーンの印象を作り上げていく工程の解説
16. 修正作業/最終仕上げ・修正作業の方法ついて ・画面の完成度を高める方法
17. 編集・iMovieを使用して動画コンテを作る方法 ・編集作業
18. 音響・効果音の作成について ・音楽入れ作業の方法など
19. 終わりに・作業を終えた感想と振り返り
20. 追加作業・動きの少なかったカットの追加作業について ・作業ごと作業前の比較 ・追加作業の作業映像
当講座は、以下のツールを使用します。
[メインツール] CLIP STUDIO PAINT EX
※プログラムの注意事項必要に応じて作成
こんにちは、アニメーション作家の下田スケッチです。大きな案件から自主制作まで、一つひとつの現場に真摯に向き合いながら経験を重ねてきました。常に「まず自分でやってみる」姿勢を大切にし、手を動かして経験を積むことを大切にしながら、日々制作に向き合っています。
この講座では、単なる完成図だけでなく、試行の過程や途中で方向を変えた判断、失敗したアプローチまでをありのままに共有します。一つの正解を提示するのではなく、限られたリソースの中で「何を優先し、どう形にするか」という選択の基準を伝授します。この講座が、皆さんの創作の一歩を後押しする機会になれば幸いです。
本講義を制作する上で、講師さまのみの強み、他の講義と違うポイントがあれば、どういう部分ですか?
私たちはアニメ制作に加え、自社での商品開発〜宣伝までを一貫して行ってきた経験があり、マーケティング領域にも知見があります。また「下田スケッチ」として絵の描き方を発信してきたため、空間設定の考え方やキャラクターの立ちポーズの作り方なども、視聴者に伝わる形で分かりやすく解説できます。
該当の分野を勉強している方、この講座を受講しようか悩んでいる方は、どういう部分を一番難しいと思っているでしょうか?本講義を通じて、そのような部分をどういう風に解決できるでしょうか?
CM企画において、クリエイターは普段「与えられた要件の中で表現を作る」経験が中心になりやすく、目的設計や訴求設計など、マーケティング視点で企画を組み立てる工程は、案件によっては触れる機会が少ない場合があります。その結果、作画や演出以前に、クライアントの事業背景や課題を整理して、目的/ターゲット/訴求を言語化して企画に落とすところで迷いやすくなります。さらに、予算・納期・制作体制といった制約の中で、実現可能な表現に調整する判断も必要です。本講座では、目的整理→企画設計→制作判断→調整の流れを具体例で示し、ビジネス視点と制作リソースをすり合わせながら、提案と制作を組み立てる型を学べます。
講師さまご自身は、勉強してきた中で難しかった部分、それを解決するためにどのような努力をされてきましたか?
企画を理屈で組み立てすぎた時期があり、筋は通っていても実際の反応や成果につながりにくいことがありました。そこで、消費者としての自分の「肌感覚」も企画判断の基準として意識的に取り入れるようにしてから、結果が出やすくなる感触が出てきました。日々さまざまな商品・サービスに触れながら、快/不快、欲しい/欲しくないといった感覚を観察し、その理由を考える習慣を続けています。理屈として整っているだけでなく、最終的に「ターゲットの立場に立った自分が本当に欲しいと思えるか」を大切にしています。
受講生に向けてメッセージをお願いいたします。
モノづくりとしてのクリエイティブも面白いですが、アニメCMの根底にあるマーケティングも、同じくらい創造的で面白いと思います。そして、その2つが融合したアニメCM企画はとても楽しい領域です。この講座が、その楽しさに触れつつ、企画の組み立て方の視点を持ち帰るきっかけになれば嬉しいです。