ディテールと構造で差をつけるフィギュア造形技法
講座詳細

フィギュア原型のためのスカルプト
単なる3Dモデル制作ではなく、3Dプリンターでの出力を前提とした造形力を養います。画面上での見栄えに惑わされず、実物として手に取った際に最適なボリューム感やディテールを維持するための、原型師特有の視点を身につけます。

精密なディテール造形
鱗、皮膚、体毛など、クリーチャーのリアリティを左右する質感を追求します。ブラシを用いた繊細な手彫りと、テクスチャを効果的に活用する手法を使い分け、単調さを排除した密度感のある造形テクニックを習得します。

説得力のある骨格や筋肉の造形
空想の生物に命を吹き込むため、実在する生物の構造をデザインに落とし込む考え方を学びます。骨格や筋肉の連動を意識してスカルプトすることで、架空のキャラクターであっても生物としての強固な説得力を持たせることが可能です。

ポージングによるシルエットと空間
物語性や躍動感を演出するポージング技術を解説します。ローポリゴンでのラフ制作から細部の微調整までを行い、360度どの角度から見ても立体造形作品として見栄えのする、ダイナミックなシルエットの構築を目指します。

パーツの分割構成
出力や量産に不可欠なパーツ分割の工程を実践します。分割位置の選定基準から、組み立てを容易にするダボ付けの設計まで、ガレージキットや商業原型の現場で求められる、合理的かつ精度の高い分割作業のノウハウを伝授します。

3Dモデルと立体出力品のギャップ
デジタル上のモデルと実物出力品との間に生じる違和感を解消します。マテリアルの切り替えによる確認方法や、出力時の筆圧の反映具合を考慮した調整など、実物を見据えながら造形をコントロールするプロの感覚を養います。
01.プロフィール紹介- 自己紹介と過去作品について - 普段制作している物の紹介など
02.フィギュア原型制作の大まかな流れと制作時の重要なポイント- ZBrushでの原型制作スタートからフィギュアとして完成するまでの流れ - デジタルでフィギュア原型を作る際の注意点などの解説
03.邪龍_咆哮の原型制作(シルエットのラフ造形)- 制作する作品の紹介解説 - ローポリゴンで全身の大まかなシルエット制作
04.頭部の造形01- ラフで形を出した頭部を仕上げる - 骨格や筋肉、各部パーツの造形
05.頭部の造形02- ディテールの仕上げ - 全体のバランス調整
06.首の造形- 頭部とのバランスを見つつ首の太さを調整 - 筋肉やディテールの造形
07.胴体の造形- 筋肉や骨格を造形後ディテールを彫る - 仕上げ
08.尻尾の造形- 胴体の流れから繋がるように造形
09.前足の造形- 骨格、筋肉、ディテールの造形 - パーツをうまく使い回すための部位ごとのパーツ分け
10.後ろ足の造形- 前足と同じ作業工程 - 前足で制作したパーツで指など使い回せる部分を活かす
11.翼の造形- 翼の骨となる部分の造形
12.全体の仕上げ- 全体のディテールの統一感やプロポーションを調整
13.ポージング付け01- ローポリゴンに置き換えてポージングのラフ制作 - ラフに合わせてポーズを付ける
14.ポージング付け02- 全体のポージングの調整 - 指先など細部のポージング付け
15.細部とディテールの調整- ポージングで動かして崩れたディテールの修正 - 翼膜の造形
16.フィギュアとして出力するためのパーツ分割- パーツ分割の考え方 - ダボ付けの解説
17.白幻龍の原型制作(シルエットのラフ制作)- 制作する作品の紹介解説 - ローポリゴンでの全身のシルエットのラフ造形
18.頭部の造形01- ラフで制作した頭部を元に骨格、筋肉や各パーツの造形
19.頭部の造形02- 細部のディテール造形
20.首、胴体の造形- 首から胴体にかけて筋肉、骨格、ディテールの造形
21.胴体、尻尾の造形- 胴体から尻尾にかけての骨格、筋肉、ディテールの造形
22.前足の造形- 骨格、筋肉、ディテールの造形 - パーツをうまく使い回すための部位ごとのパーツ分け
23.後ろ足の造形- 前足と同じ作業工程 - 前足で制作したパーツで指など使い回せる部分を活かす
24.翼の造形- 翼の付け根から骨となる部分の造形 - 翼膜の造形
25.毛の造形- 各部位で制作したラフの毛パーツにディテールを造形
26.ポージングの制作01- ポージングのラフ決め
27.ポージングの制作02:細部のディテール調整- 全体のポージングの制作 - ポージングで動かして崩れたディテールの修正
28.ポージングの制作03- 毛のディテール
29.パーツの分割- 出力するためのパーツ分割解説
30.おまけ(原型データ完成から出力まで)- ZBrushでの原型完成後、立体出力するためのコツ - 出力後フィギュア原型として仕上げる作業、彩色についてをスライドで解説
当講座は、以下のツールを使用します。
[メインツール]
- ZBrush
※2024年版以上推奨
※プログラムの注意事項必要に応じて作成
こんにちは、フィギュア造形師のまさむねです。フリーランスの商業原型師としてクリーチャーを軸に、メカやキャラクター、カプセルトイなど多岐にわたる原型制作に従事しています。新世代造形大賞での金賞受賞や、ZBrush Live等の国内主要ステージでの登壇を通じ、造形技術の普及にも努めています。
本講座では、ドラゴンの原型制作を題材に、微細な質感表現から立体出力を見据えた構造設計まで、実務に直結する技術を網羅しました。デジタル上のモデルを、説得力のある「実物」へと昇華させるための思考と工程を共有します。皆様の造形表現をより高い次元へと導く一助となれば幸いです。
該当の分野を勉強している方、この講座を受講しようか悩んでいる方は、どういう部分を一番難しいと思っているでしょうか?本講義を通じて、そのような部分をどういう風に解決できるでしょうか?
鱗や毛のディテールを彫り込む際、造形がワンパターンになってしまったり、どこか人工物のような違和感を覚えたり、ポーズを付けても動きがぎこちなく感じられることは少なくありません。本講座では、さまざまな質感の鱗やディテール表現のコツに加え、生物としての説得力を高める骨格や筋肉の落とし込み方、そして魅力的に見せるポージングにフォーカスし、より踏み込んで丁寧に解説していきます。
クリーチャーフィギュアを作り始めたきっかけを教えてください。
好きなゲームに登場するモンスターがなかなかフィギュア化される機会がなかったため、「それなら自分で作ってみよう」と思ったことが、フィギュア造形を始めたきっかけです。もともと幼い頃からプラモデルなどのものづくりが好きで、フィギュア原型師という職業を知ったことを機に、樹脂粘土を使ったアナログ造形を始めました。その後、商業原型師を目指す過程でデジタル造形にも取り組むようになりました。
講師さまご自身は、勉強してきた中で難しかった部分、それを解決するためにどのような努力をされてきましたか?
デジタル造形を始めた当初、最初につまずいたのはポリゴンの概念と、画面上で見えているモデルと実際に立体出力した際のギャップでした。粘土造形とは異なり、ポリゴンによって形状が引っ張られるような独特の違和感に慣れるまでには、かなり時間がかかりました。最初はダイナメッシュを使い、細かなことを気にせず、とにかく形を作る練習に集中しました。その後、操作に慣れてきた段階でリトポロジーを学び、ポリゴンを意識しながら造形できるようになりました。画面上の見え方と立体出力とのギャップについては、今でも完全に解消できたとは言えませんが、マテリアルを切り替えて表示を確認したり、実際に作品を作って何度も出力を重ねることで、筆圧やストロークがどの程度出力に反映されるのかといった感覚を、少しずつ掴んでいくしかないと考えています。
クリーチャーを表現するにあたって、大切なポイントは何になりますか?
クリーチャー造形というと精細なディテールに目が向きがちですが、私が特に重要だと考えているのは、生物としての骨格や筋肉の説得力、そしてポーズやシルエットです。骨格や筋肉については、実在する生物を参考にすることで、空想上のクリーチャーであっても生物としてのリアリティや説得力を持たせることができます。ポーズに関しては、「獲物に狙いを定めている瞬間」や「飛び立とうと大きく羽ばたく瞬間」など、生きている一瞬を切り取ったような動きを与えることで、そのクリーチャーやキャラクターらしさが際立ち、生物としての躍動感や魅力を大きく高められると考えています。
【経歴】 ・2024年 書籍 3D造形クリエイターズファイル 掲載 ・2021年 大学卒業後 フリーランス原型師として活動 ・2018年 ワンダーフェスティバルに初参加。 以降M.M .modelingのディーラー名義でガレージキットディーラーとして活動 【受賞歴】 ・2019年 新世代造形大賞2019 金賞受賞 ・2018年 新世代造形大賞2018 銅賞受賞 【登壇ステージ】 ・2025年 ワンダーフェスティバル MAXONステージ登壇 ・2024年 ZBrush Live Tokyo 登壇 ・2024年 ボーンデジタル ZBrush Meet UP! Vol.3 登壇 ・2024年 ワンダーフェスティバル MAXON×wacom 3DGAN デジタル原型ステージ登壇
【経歴】 ・2024年 書籍 3D造形クリエイターズファイル 掲載 ・2021年 大学卒業後 フリーランス原型師として活動 ・2018年 ワンダーフェスティバルに初参加。 以降M.M .modelingのディーラー名義でガレージキットディーラーとして活動 【受賞歴】 ・2019年 新世代造形大賞2019 金賞受賞 ・2018年 新世代造形大賞2018 銅賞受賞 【登壇ステージ】 ・2025年 ワンダーフェスティバル MAXONステージ登壇 ・2024年 ZBrush Live Tokyo 登壇 ・2024年 ボーンデジタル ZBrush Meet UP! Vol.3 登壇 ・2024年 ワンダーフェスティバル MAXON×wacom 3DGAN デジタル原型ステージ登壇