“作字”で魅せるロゴデザイン実践講座
講座詳細
こんにちは、グラフィックデザイナーのにしお いつきです。学生時代に独学でデザインを学び、現在は文字を中心としたロゴやグッズのデザインを手がけています。VTuber、テレビ番組、映画などエンターテインメント領域を中心に、数多くの作品制作に携わってきました。私自身、「頭の中のイメージを具体的な形にできない」という初学者が直面する壁を経験しています。だからこそ本講座では、ツールの使い方以上に「イメージを機能的なデザインへと翻訳する思考プロセス」に焦点を当てます。
この講座の目的は、受講生がコンセプトの言語化から収益化までを完遂できる力を身につけることです。単にロゴを作るのではなく、なぜその形状、色、配置を選んだのか、すべての要素に意味を持たせる「理由のあるデザイン思考」を育てます。VTuber、楽曲ジャケット、TV番組など5つの実践的な案件を通して、自由な発想を活かしながらアイデアを形にするプロセスを学んでいただければ嬉しいです。
該当の分野を勉強している方、この講座を受講しようか悩んでいる方は、どういう部分を一番難しいと思っているでしょうか?本講義を通じて、そのような部分をどういう風に解決できるでしょうか?
ロゴデザインを学び始めたばかりの人がまず感じる壁は「頭の中のイメージを形にできないこと」ではないでしょうか。これは私自身も、学習初期に何度もぶつかった課題です。「こんな雰囲気にしたい」という抽象的なイメージはあるのに、文字や色、構成といった具体的な要素に落とし込むのが難しいと感じるのはごく自然なことだと思います。この講座では、最初にテーマや世界観を設定し、その理念を軸にロゴが完成するまでの流れを段階的に解説します。制作プロセスを可視化しながら進めることで、「イメージをどう具体化するか」を体験的に学べる内容になっています。
ロゴデザインを勉強するきっかけを教えてください。
グラフィックデザインを学ぶ中で「クライアントらしさや自分らしさを表現できる武器が欲しい」と思ったことがきっかけです。独学で学んでいた頃はイラストやレイアウトが得意ではなく、作品の印象が弱くて思い描いた形に仕上げられない時期がありました。そんな中、文字のデザインは比較的入りやすく、形やニュアンスの工夫次第で印象を大きく変えられる点に魅力を感じました。そこから「文字そのものを主役にするデザイン」を追求するようになり、現在は文字を軸にしたロゴデザインを中心に制作を続けています。
講師さまご自身は、勉強してきた中で難しかった部分、それを解決するためにどのような努力をされてきましたか?
ロゴデザインを学ぶ中で特に難しく感じたのは、「シーンに応じて適切な表現を選ぶこと」でした。表現の引き出しが少なかった頃は、どんなテーマでも似たようなデザインにまとまってしまうことが多かったんです。そこで、他のデザイナーの作品と自分のロゴを見比べ、どの要素が不足しているのかを意識して観察するようにしました。また、毎回違うテイストや制作手法に挑戦することで、少しずつ表現を使い分ける感覚が育っていきました。今では依頼内容や目的に合わせて柔軟に方向性を変えられるようになり、それが大きな成長だと実感しています。
ロゴデザインを表現するにあたって、大切なポイントは何になりますか?
ロゴデザインで最も重要なのは、対象の「らしさ」をどう表現するかだと考えています。たとえばVTuberのロゴであれば、衣装のモチーフやキャラクターの性格から発想を得て、それを書体や構成へと落とし込みます。見た目を整えるだけでなく、ひとつひとつの要素に意味を持たせることで、世界観がより濃く伝わるデザインになります。こうした“理由のあるデザイン”こそが、記憶に残り、説得力のあるロゴへとつながるのだと思います。

ロゴ制作に必要な操作の習得
ロゴ制作に不可欠なIllustratorの基本操作を厳選して解説します。多様な機能の中から作字に必要なものを効率的に紹介し、実践で役立つスキル習得を目指します。

世界観を表現するためのデザイン手法
書体をゼロからデザインし、オリジナリティのあるロゴを制作する手法を解説。直線・曲線、重心、余白など、文字を構成する要素を掘り下げ、与えたい印象に合わせた表現手法の道筋を解説します。

シーンに合わせた配色と装飾の作り方
色相・明度・彩度が印象にどう影響するかを体系的に学びます。補色・類似色の効果的な使い方や、モチーフの制作、組み込み方など、狙ったトーンを表現する世界観の演出ノウハウを基礎からお教えします。

分野に合わせた表現手法
VTuber、音楽、TV番組など、多様なジャンル別の制作ワークフローを実践します。ヒアリング・観察から要素抽出、ラフ、ブラッシュアップまで、異なる分野で求められる表現手法の引き出しを増やすことができます。

クライアントからの依頼を想定したロゴ制作のプロセス
デザインの基盤となるグリッドを用いた形の安定化を習得します。字幅や基準線を揃えるための簡易グリッドの作り方を紹介し、太い書体や複雑な形状でも整った印象を保つための計測ポイントを解説します。

完成度を高める仕上げの考え方
完成したロゴをグッズ制作に展開し、収益につなげる具体的なスキルを習得します。グッズの種類に応じたデザイン調整方法や、印刷を想定した入稿データの作成と梱包までの流れをお教えします。
※上記の画像は講座に対する理解を深めるためのイメージです。
01.イントロダクション・自己紹介 ・文字ロゴの特徴とメリット ・本講座のゴールと進め方 ・制作環境
02.文字デザインの考え方と作り方・文字を構成する要素とは ・書体ごとの印象の違い ・パスを用いた文字の作り方 -図形ツール、ペンツール、アンカーポイントツール等の解説
03.カラーと装飾で文字を彩る・色が伝えるイメージ ・補色、類似色について ・文字のイメージに合わせた配色 -カラーホイールを用いた配色の検討 ・背景・装飾の挿入
04.ロゴデザインのワークフロー・ロゴデザインの制作過程 -ヒアリング・観察 -要素の抽出 -ラフデザインの作成 -ブラッシュアップ
05.ヒアリング・観察 / 要素の抽出・依頼内容の確認 ・ヒアリングの手法 ・ヒアリング内容や与件をもとにしたアイデア出し
06.ラフデザイン①_太くポップな書体の作成・アイデア出しの内容を踏まえ、ベースの書体を作成 -2講目のおさらい -グリッドを用いて整った印象を持たせる
07.ラフデザイン②_モチーフの作成・配色・図形ツールを用いたモチーフの作り方 ・読みやすさを残したモチーフの入れ方 ・キャラクターイメージに合わせた配色
08.ブラッシュアップ・ラフデザインをもとに、カラーや装飾の案を作成 ・パターン、テクスチャ等でデザインの密度を高める
09.課題説明・アイデア出し・課題内容の解説 ・ヒアリング内容や与件をもとにしたアイデア出し
10.ラフデザイン_丸くて柔らかい書体の作成・アイデア出しに基づいたベース書体の作成 -ペンツールで文字の基礎を作る -シアーで文字に動きを加える
11.ブラッシュアップ・ラフデザインをもとに、カラーや装飾の案を作成 ・パターン、テクスチャ等でデザインの密度を高める
12.タイトルロゴを用いたジャケットの制作・文字を主体にしたレイアウト案 ・ロゴに合わせた背景デザインの追加
13.課題説明・アイデア出し・課題内容の解説 ・ヒアリング内容や与件をもとにしたアイデア出し
14.ラフデザイン_手書き書体の作成・図案文字から学ぶレトロな書体の作り方 ・手書きラフの作成方法
15.手書きラフのトレース、ブラッシュアップ・手書きラフのトレース ・文字間、配置の調整 ・既存フォントとの組み合わせ方 ・手書き感のあるテクスチャを加える ・配色の検討
16.課題説明・アイデア出し・課題内容の解説 ・ヒアリング内容や与件をもとにしたアイデア出し
17.ラフデザイン_インパクトが強い動きのある書体の作成・アイデア出しに基づいたベース書体の作成 -アンカーポイントツールで曲線をつける -ワープを用いて文字を変形する
18.ブラッシュアップ・フレームを用いて視認性を高める ・影をつけて立体感を持たせる ・ラフデザインをもとに、カラーや装飾の案を作成 ・パターン、テクスチャ等でデザインの密度を高める
19.グッズ制作の魅力・グッズ制作サービスの紹介 ・販売イベントへの出展
20.デザイン_レトロなアクリルキーホルダーの作成・グッズの種類に応じたアイデア出し ・印刷を想定した書体の制作
21.デザイン_他のグッズへの展開・グッズの種類に応じたデータの調整の仕方
22.入稿・入稿データの作成 ・入稿から梱包までの流れ
23.まとめ・講座内容のまとめ ・今後の学習とSNSの活用法 ・受講生への感謝
当講座は、以下のツールを使用します。
[メインツール]
illsutrator 28.7.1
※プログラムの注意事項必要に応じて作成
[経歴] 大学時代に独学でデザインを学び、「作字」と呼ばれる文字のデザインに取り組む。現在はフリーランスとしてテレビ番組やイベント、音楽関連など、主にエンタメ分野でのロゴデザインを中心に活動。その傍ら、個人でのグッズ制作等も行なっている。 [クライアントワーク] 2025年 ななしいんく「なな酒いんく」ロゴデザイン担当 2024年 BNN,Inc. 『もじグラフィックス』 掲載 2024年 ダズビー『NEWTRO WAVE』ロゴ及びジャケットデザイン担当 2023年 ABCテレビ『笑えない父と笑わせたい愛娘』ロゴデザイン担当
[経歴] 大学時代に独学でデザインを学び、「作字」と呼ばれる文字のデザインに取り組む。現在はフリーランスとしてテレビ番組やイベント、音楽関連など、主にエンタメ分野でのロゴデザインを中心に活動。その傍ら、個人でのグッズ制作等も行なっている。 [クライアントワーク] 2025年 ななしいんく「なな酒いんく」ロゴデザイン担当 2024年 BNN,Inc. 『もじグラフィックス』 掲載 2024年 ダズビー『NEWTRO WAVE』ロゴ及びジャケットデザイン担当 2023年 ABCテレビ『笑えない父と笑わせたい愛娘』ロゴデザイン担当