ダイナミックを生む構図と深い陰影で魅せるグリザイユ着彩フロー
講座詳細

デジタルでのグリザイユ画法に必要な知識の習得
デジタル上の色とグリザイユの知識を、数値ではなく視覚的に理解することを目指します。実践を通してレイヤー構造から、感覚的に色を扱える直観的な着彩ノウハウまで、段階的に学ぶことができます。

完成図をイメージできるラフと構図の柔軟な思考ととらえ方
知識に縛られて絵が硬くなる課題を解決します。複雑な法則にとらわれず、柔軟な発想でラフを描くための思考法や、重要となる「視認性」の観点からの構図の捉え方を解説します。

グリザイユに必要なグレースケール、陰影への理解
着彩時に色が沈んだり、淡くなったりする失敗を防ぎます。デジタルグリザイユ特有の現象を避け、狙い通りの色彩を表現するために不可欠な、グレースケールと陰影の正しい関係性についてお教えします。

何度もトライ&エラーできるグリザイユ画法で着彩センスを磨くコツ
グレースケールとカラーリングの工程を分離することで、色選びの試行錯誤を重ねる時間を確保することができます。3D制作のように各工程に集中できる利点を活かし、様々な色遊びを通して自分だけの配色を見つける方法を身に付けます。

グリザイユでの様々な質感の描き方と考え方
複雑化しがちなレイヤー構造を、機能的に管理しながら質感を表現する技術を習得します。ブラシワークだけに頼らず、フォルダーやマスクなどを駆使し、多様な質感を効率的に描き分ける手法をお教えします。

イラストの完成までのモチベーションの維持と仕上げ方
制作工程を明確に分け、一つずつ着実に完成させていく手法で、最後まで制作意欲を維持する方法を伝授します。「後戻りしない」描き方の実践法から、リッチに見せる仕上げやキャラクターを引き立てる背景の描き方までを解説します。
※上記の画像は講座に対する理解を深めるためのイメージです。
※下記の画像は講座に対する理解を深めるためのイメージです。
※講座動画の公開時期や、カリキュラムのイメージ・内容などは予告なく変更になる場合がございます。予めご了承ください。
01. 自己紹介・自己紹介 ・講座の概要 ・お勧めできる人 ・講座を通して得られるもの
02. グリザイユについて・グリザイユとは ・デジタルとの相性 ・陰影と着彩を分けて集中する ・メリット、デメリット ・作り出したレイヤーからタッチの幅はアイデア次第
03. 私の考え方について・ラフの重要性 ・見て描く、イメージして描く ・構図の重要性 ・法則に頼る、パズルを楽しむ ・上手く魅せるとは
04. デジタル色、RGB値について・明度または輝度をもとにしたモノクロとは ・色には輝度がある ・グリザイユに望ましいグレースケールとは ・リニア空間とsRGB空間
05. レイヤー描画設定について・ハードライトとオーバーレイ ・ハードライトの特徴 ・注意点と対処(特殊効果とバンディング) ・アプリごとの違いがある
06. 使用する描画ツール紹介・シンプルなブラシ類 ・特殊ブラシ ・ぼかしツール、ゆがみツール ・グラデーションマップ ・トーンカーブ ・レイヤープロパティ輪郭線、カラー
07. 使用する補助ツールについて・テクスチャ ・パース定規 ・オートアクション ・3Dの配置と線画抽出
08. 使用するショートカットについて・よく使うショートカット ・覚えておきたいショートカット
09. 簡単なデモンストレーション・簡単な形状を使って練習 ・レイヤー分けをする理由 ・必要なレイヤーを揃え完成させる
10. いろいろな法則・3の法則 ・シンメトリー、連続の注意 ・S、Z字の法則
11. タンジェント(接線)とは・1:直線上の線 ・2:平行な線 ・3:集中する線 ・4:輪郭が重なる線 ・5:延長線上 ・下手に見せないために
12. アイデア、デザインの出し方・線で考える ・シルエットで考える ・色で考える ・描きたいものがない場合
13. ポーズの練習、ウォームアップ・単純記号でマネキンを作る ・重心、重力や力の流れ ・シルエットでとらえる ・カメラを動かして考える
14. 構図の作り方・構図のとらえ方 ・C型、O形、A形、X形、S,Z形 ・基本の分割法や比率 ・地平線とパース ・背景物の活用
15. ラフライティング・自由だけど数パターン ・平面的な美しさ、立体的な美しさ ・線でなく面で考える、陰影で考える ・コントラストを意識する
16. グリザイユでのカラーラフ・HSVスライダーのすすめ ・色のトライアンドエラー ・色相環での見方
17. 仮の効果とフィルター・ミー散乱とレイリー散乱 ・グラデーションとフォグ ・グロー(光彩) ・トーンカーブのすすめ ・グラデーションマップの使い方
18. 最終イメージ保存のカギとしてのラフ・詳細は後からでもよい ・工程のレイヤー分けのすすめ ・できる限り完成形に近い状態とは ・ヘビーとライトな2つのグリザイユ
19. シルエットマスク、アンビエントオクルージョンと境界線・シルエットをマスクする利点 ・境界線をどう考えるか ・アンビエントオクルージョンとは ・モチベーションの熱と維持
20. 髪の毛のとらえ方・髪の毛表現 ・シルエットの作り方
21. 体と輪郭線の質感・線、陰影での質感 ・濃淡での境界線 ・描かなくてよい線
22. 装備やアクセサリー・輪郭で描く ・装飾ブラシを使ってみよう
23. ライティング・3点照明の基本 ・「正しいライティング」は存在しない ・ブラシの筆圧コントロールとぼかし ・陰影の分割
24. ハイライト・拡散放射、鏡面反射について ・異方性反射について ・ハイライトとソフトシャドウ ・グリザイユにおける反射光の処理方法いろいろ
25. グリザイユカラーリング・通常のカラーリング ・疑似的環境光のカラーリング ・肌のカラーリング ・顔と化粧、模様など ・ミクロなマテリアル表現
26. 特殊質感表現・毛の表現 ・メカ表現 ・金属表現 ・発光表現 ・半透明表現 ・濡れ表現
27. 背景の描き方・キャラクターを飾る背景 ・構図としての役割 ・パース定規ツールのススメ ・背景のコントラスト ・おすすめ背景
28. 仕上げの効果・空気感や塵、粒子 ・レンズ効果 ・ライン抽出 ・テクスチャ ・カラーグレーディング
29. 差分作成・ライティングの差分 ・追加衣装の差分
30. 最後に・好奇心とモチベーション維持 ・イメージを大切に ・見直しと習慣づけ ・ツールで遊ぶ ・まとめ
当講座は、以下のツールを使用します。
[メインツール]
CLIP STUDIO PAINT Ver.4.1.4
こんにちは、イラストレーターのキオナオキです。元ゲームグラフィックデザイナーとしての経験を経て、現在はコミッションやゲームイラストの制作、そしてYouTubeでの動画配信を中心に活動しています。
本講座では、デジタルでのグリザイユ画法を軸に、役立つ知識を視覚的にわかりやすく学べるよう構成しています。私が伝えたいのは、描画技法を通じて専門的な知識を視覚的に理解し、そして何より「創作を楽しむ」ための思考法です。上達すること以上に、自分の想像力を信じ、楽しみながら描き続けるための実践的な知識と考え方を、この講座を通して学んでいただけたら嬉しいです。
本講義を制作する上で、講師さまの強み、他の講義と違うポイントがあれば、どういう部分ですか?
本講座では、アイデアラフの段階からイラスト完成までのワークフローを実演しながら、制作に必要な知識とノウハウを学べるものになっています。陰影作業と着彩作業を分けて行うことで集中しやすくし、デジタルならではのグリザイユ画法の利点を活かして、多くのトライ&エラーを重ねながら理想のキャラクターを描き上げていく手法を紹介します。また、あまり語られることのない「グリザイユにおけるグレースケールと色情報の関係」や、「迷わず制作を進めるための知識・法則」についても、私自身の経験をもとに詳しくお話しします。この講座は「イラストレーターになるための講座」ではなく、自分の想像するキャラクターを楽しみながら描き出し、技術を身につけていくことに焦点を当てています。
該当の分野を勉強している方、この講座を受講しようか悩んでいる方は、どういう部分を一番難しいと思っているでしょうか?本講義を通じて、そのような部分をどういう風に解決できるでしょうか?
「グリザイユに挑戦しているけれど、うまく色が表現できない」「キャラクターのポーズが固くなってしまう」「良い構図が思い浮かばない」「ラフの段階で完成形をイメージできず、途中で手が止まってしまう」といった悩みを抱える方に向けた講座です。デジタルでのグリザイユ画法は、グレースケールでの明暗表現や描画設定によって、色の印象が大きく変化します。本講座では、デジタル特有のRGBカラーの仕組みを理解し、どのように着色を行うかを丁寧に解説します。また、必要な知識を噛み砕いて効果的に活用する方法や、工程・レイヤーごとに段階的に進めていくことで、確実に完成へと近づける手法を紹介。悩んだときには「法則」を使ってスムーズに進行できる考え方もお伝えします。
講師さまご自身は、勉強してきた中で難しかった部分、それを解決するためにどのような努力をされてきましたか?
日本では、グレースケールから着彩のみで仕上げる「完全なデジタルグリザイユ画法」は、まだあまり一般的ではありません。私自身、デッサンは得意でしたが、同級生たちの色鮮やかな作品に魅了され、色表現に悩む生徒のひとりでした。そんな私にとって、グリザイユは自然に行き着いた手法だったと思います。デジタルイラストは独学でしたが、当時携わっていた3DCGやゲームのレンダリング、ライティングの知識を得たことで、グリザイユ画法との相性の良さをより強く感じ、研究を深めていきました。思い通りの色が出せなかった時期には、オーバーレイやハードライトといった描画モードがグレースケールにどのような影響を与えるのか、技術検証のように試していました。その結果、「色の輝度を除いた純粋な陰影」にたどり着くまでには、かなり時間がかかったように思います。
受講生に向けてメッセージをお願いいたします。
グリザイユは独特な描き方であるため、誤解されることも多く、人によって合う・合わないが分かれる手法でもあります。この講座では、完全なグリザイユの完結法から、一部分だけを取り入れる方法まで紹介していますので、
ご自身に合う形で実践していただければと思います。私自身、アナログ・3D・イラストとさまざまな表現に携わってきましたが、どの表現にも共通するのは「ツールの癖を理解し、使いこなすこと」だと感じています。そして、そのモチベーションを支えるのは、想像力を絶やさず、絵や研究を好奇心で楽しむ姿勢です。日々の観察や、その時々の問題・気分などをテーマにして、あなただけのキャラクターを描いてみてはいかがでしょうか。仕事にすることや上手く描くことよりも、苦しまず、楽しみながら描き続けることが何より大切です。この講座が、そのためのヒントを見つけるきっかけになれば幸いです。
【経歴】 専門学校のグラフィックデザイン科卒業後ゲームグラフィックデザイナーとして10年ほど勤務。 以後フリーランスイラストレーターとして活動中。 2010年ごろからPIXIV FESTA, コミティア、デザインフェスタなどの展示活動を中心にイラスト制作。 2020年からコミッション活動を中心にしつつYoutubeチャンネル開設。 【実績】 -Omega Strikers Asher宣伝イラスト -Kamen America コミック表紙イラストなど -Fighting EX Layer 背景デザイン、キャラクターデザイン、イラスト全般 -三国志大戦TCG カードイラスト -ソーシャルゲームイラスト (Dragon's Dogma Quest、戦国炎舞-KIZNA-、戦国SAGA など) 【その他】 -Youtube登録者7万人達成 -PIXIVISION掲載 -液晶タブレットなどイラストガジェットレビュー動画作成
【経歴】 専門学校のグラフィックデザイン科卒業後ゲームグラフィックデザイナーとして10年ほど勤務。 以後フリーランスイラストレーターとして活動中。 2010年ごろからPIXIV FESTA, コミティア、デザインフェスタなどの展示活動を中心にイラスト制作。 2020年からコミッション活動を中心にしつつYoutubeチャンネル開設。 【実績】 -Omega Strikers Asher宣伝イラスト -Kamen America コミック表紙イラストなど -Fighting EX Layer 背景デザイン、キャラクターデザイン、イラスト全般 -三国志大戦TCG カードイラスト -ソーシャルゲームイラスト (Dragon's Dogma Quest、戦国炎舞-KIZNA-、戦国SAGA など) 【その他】 -Youtube登録者7万人達成 -PIXIVISION掲載 -液晶タブレットなどイラストガジェットレビュー動画作成