モダンで“チルい”J-POP制作プロセス
講座詳細

DTMでグルーヴを生むには
打ち込み音楽でノリが足りないという課題に対し、ゴーストノートとスイングを駆使する具体的な技法を解説します。音の強さやタイミングの均一さを解消し、手軽にノリのあるリズムを生成。東京真中サウンドの土台となる躍動感のあるグルーヴ構築法を習得します。

キャッチーな歌メロの法則
歌メロディの3大要素である譜割、音程、音価を分析し、ヒットソングに共通する法則を解き明かします。そのルーツは民謡にまで遡る、多くの人が親近感を抱き「歌いたくなる」メロディーの構造を理解し、再現性の高いメロディメイキングを実現します。

歌詞の物語の重要性
歌詞にも、小説や映画と同様に「起承転結」の物語性が重要であるという思想に基づき、その設計法を伝授します。登場人物や舞台の設定、そして何が起きてどう変化するのかという要素で、リスナーに共感や発見を効果的に与える歌詞の構成力を高めます。

口ずさみやすい歌詞を意識する大切さ
口ずさみやすい歌詞を作る上で欠かせない「韻」の要素に加え、子音と母音のバランスや二重母音の活用など、具体的なテクニックを解説します。書いた文字だけでなく、実際に口づさんでみて歌いやすいかをチェックする、実践的な作詞プロセスを習得します。

編曲は奇抜なくらいが面白い
作曲と作詞でキャッチーさを確保できれば、編曲は奇抜に、過激に、挑戦的に進めるべき、という講師の制作哲学を解説します。「良い曲」が溢れる現代において、他のアーティストにはない「面白さ」を加えるチャレンジが、あなたのオリジナリティ=「発明」になる道筋を示します。

ポピュラリティとオリジナリティのバランス
楽曲制作の結論として、「作曲から作詞でポピュラリティを意識し、編曲でオリジナリティを発揮する」という黄金バランスを体系化します。東京真中の「チルい」サウンドをJ-POPとして昇華させるプロセスを通じ、自分の好きな音楽と世間が好きな音楽、その理想的なバランスを取る戦略的な思考法を解説します。
※上記の画像は講座に対する理解を深めるためのイメージです。
01.自己紹介- 自己紹介 - オリジナリティとしての海外サウンド - ポピュラリティとしてのModern J-POP
02.Drumsで構成のあたりをつける- 楽曲の展開テンプレート - Kick, Snare, HiHat, Cymbalsで骨組み - ゴーストノートでグルーヴを生む - スイングでノリを生む
03.Bassを基軸にコード進行を決める- Bassでルート音のあたりをつける - Piano or Synthesizerでコードを決める
04.Vocal ガイドメロを作る:サビ- Vocalのガイドメロを作る(たらら〜♪) - サビから作る - 1・1・3拍子を意識する - リピートしながら鼻歌を繰り返す - ハモりは単純にならないように
05.Vocal ガイドメロを作る:Aメロ- Aメロには前半と後半がある - 前半の作り方 - 後半の作り方
06.Vocal ガイドメロを作る:B〜Cメロ- サビへ繋ぐためのBメロ - サビ前のブレイクが重要 - 世界観を広げるCメロ
07.テーマを決める- 現代をリサーチする - ブレインストーミングする - 舞台を設定する(時代、時間、天候) - 登場人物を設定する(年齢、性別) - ログラインを作る
08.物語を作る- 起:舞台〜登場人物の背景を伝える - 承:物語を進める - 転:アクシデント、発見、成長など - 結:登場人物がどうなるのか
09.物語に合わせて歌詞を考える- サビ:歌いやすさ〜ノリやすさを重視 - Aメロ:情景描写 - Bメロ:パンチライン - Cメロ:1番伝えたいこと or ラストサビへの繋ぎ
10.一聴して印象に残る歌詞とは- 誰にでも分かる言葉を使う - 日常的かつフックとなる言葉を探す - パンチラインをつくる - 効果的な倒置法の使い方
11.口ずさみたくなる歌詞とは- 第二母音を駆使してノリをつくる - 発音しながら子音と母音のバランスをとる - 歌ならではの言い方があると面白い
12.ボーカルシンセの調声に一手間加える- ハスキーボイスの設定方法 - スタッカート「っ」 - 音価 - しゃくり、フォール
13.作詞のまとめ- 初校:大枠を完成させること優先する - 第2校:もっと良い言葉〜言い回しがないか探す - 第3校:歌って気持ちいいか確かめる - 編曲後でも納得いくまで考え抜く
14.歌メロに沿ったベースラインをつくる- 16分音符でグルーヴを生む - 音価でグルーヴを生む - ベースライン〜ベースメロディ - MSを使いこなして奇抜なサウンドにする
15.FXを中心にバラエティを加える- サンプル音源を集める - Riserで分かりやすい盛り上がりを作る - 変な音を編集してオリジナリティを生む - 変な効果音を入れて世界観を広げる - ループ音源を使用して厚みを付ける
16.上ものを加える- コード楽器の音色を調整する - カウンターメロディを加える - Dryな音とWetな音を混在させて立体感を生む - UGCを見据えた特徴的な音色を装飾する
17.音源ならではの演出をする①- EQ(ラジオボイス) - LR〜MS(音像配置) - Echo(やまびこ) - 部分的にReverbをかける
18.音源ならではの演出をする②- 再生速度を調整して異様な質感を生む - ピッチを調整して異様な質感を生む - 東京真中が多用するVocal Reverse - ボーカルチョップの作り方
19.編曲のまとめ- 立体的なサウンドとは - X:Modern J-POPから見る過激な楽曲構成 - Y:大げさなくらいがドラマチック - Z:国柄的に日本にはあまり無い"響き"に対する感覚
20.受講生へのメッセージ- J-POPは作曲と作詞が最も重要 - オリジナリティを出すのが編曲 - リサーチ能力〜感覚のチューニングを養おう! - 挨拶
当講座は、以下のツールを使用します。
[メインツール]
Logic Pro, Synthesizer V 2
※プログラムの注意事項必要に応じて作成
こんにちは、音楽プロデューサーの東京真中です。「人知れぬ夜を音楽に」をコンセプトに、2024年5月より活動を開始しました。楽曲リリースを中心に、VTuberやアイドルへの楽曲提供、TVCMやイベントBGMなど、幅広い領域で作家活動を展開しています。
私の音楽の根底にあるのは、海外のインディーポップやエレクトロニカです。これらの要素をJ-POPへと再編成し、独自のポップサウンドを構築しています。今回の「モダンで“チルい”J-POP制作プロセス」では、作曲、作詞、編曲の全てを一連の流れで体系化した、東京真中独自のメソッドをご紹介します。
該当の分野を勉強している方、この講座を受講しようか悩んでいる方は、どういう部分を一番難しいと思っているでしょうか?本講義を通じて、そのような部分をどういう風に解決できるでしょうか?
「良い曲」を作っているつもりなのに、思ったように多くの人に聴いてもらえないのは、誰もが最初に直面する壁だと思います。私自身もその壁を越えるために、なぜ聴かれないのか、どうすれば聴いてもらえるのかを常に考え、仮説を立ててはリリースし、失敗して反省し、また次の仮説を立てる…というサイクルを繰り返してきました。その過程でたどり着いたひとつの答えが、「オリジナリティ」と「ポピュラリティ」のバランスです。本講義では、自分が作りたい音楽とリスナーが求める音楽をどのようにすり合わせるかを学び、より多くの人に届く曲作りの方法を身につけていきましょう。
楽曲制作を勉強するきっかけを教えてください。
小学生の頃、BUMP OF CHICKENの藤原基央さんに憧れてギターを習い始めました。その後はバンドやシンガーソングライターとしてギターボーカルをしていましたが、性格的に人前に立つことが自分には向いていないと感じ、本格的にDTMに取り組むようになり、ボーカルシンセサイザーを使った楽曲制作を始めました。私が尊敬している海外アーティスト(Bon IverやEthan Grusukaなど)は、生楽器の響きを大切にしながら、デジタル技術ならではの表現も積極的に取り入れています。そうした新しい音楽をJ-POPシーンで表現することが、今の私の目標です。
講師さまご自身は、勉強してきた中で難しかった部分、それを解決するためにどのような努力をされてきましたか?
今もまだ勉強の途中ですが、「売れる曲」を書くことは本当に難しいと感じています。自分が良いと思うものと、世間が良いと感じるものが一致しないことの方が多いからです。だからこそ、世の中で再生されている音楽を丁寧に聴き込み、みんながどんなポイントに魅力を感じているのかを分析し、自分でも挑戦してみて、思うように届かなければ何が足りなかったのかを見つめ直す…その繰り返しだと思っています。
講師さまがお考えになる、楽曲/ボーカルシンセサイザーを使った楽曲制作の市場性、展望についてお話ください。
この分野は、ある意味で“実験場”だと思っています。どんなジャンルでも、どんなスタイルを組み合わせても、すべてがひとつの作品として受け入れられるほど自由で、同時にとてもカオスな文化です。そこから生まれるアイデアやムーブメント、人とのつながりには本当に面白さがあります。一方で、近年メインカルチャーで活躍しているこのシーン出身のアーティストや作家を見ていると、サブカルチャー的な表現だけでなく、しっかりとポップスの要素も取り入れているように感じます。その姿勢にはとても共感できますし、尊敬もしています。サブカルチャーとして深めていくことと、メインカルチャーへ広げていくこと。その両方を大切にしていきたいと考えています。
自身のリリースの他、楽曲提供からTVCMなど幅広い領域で活動。 【楽曲提供】 ホロライブ 常闇トワ × 獅白ぼたん『君と明かした夜』(週刊少年マガジン「灰仭巫覡」イメージソング) VShojo NOVA『Starry Connection』 日向坂46 鶴崎仁香「個人PV」テーマソング & ジングル 【その他】 マクドナルド ハッピーセット TVCM SUMMER SONIC 2025 × ポカリスウェット 会場イベントBGM 小学館 小学一年生 TVCM ZIP-FM NIGHT GLOW ラジオCM SALON adam et ropé コンセプトムービーBGM 等
自身のリリースの他、楽曲提供からTVCMなど幅広い領域で活動。 【楽曲提供】 ホロライブ 常闇トワ × 獅白ぼたん『君と明かした夜』(週刊少年マガジン「灰仭巫覡」イメージソング) VShojo NOVA『Starry Connection』 日向坂46 鶴崎仁香「個人PV」テーマソング & ジングル 【その他】 マクドナルド ハッピーセット TVCM SUMMER SONIC 2025 × ポカリスウェット 会場イベントBGM 小学館 小学一年生 TVCM ZIP-FM NIGHT GLOW ラジオCM SALON adam et ropé コンセプトムービーBGM 等