「なんとなく描く」を卒業するイラスト講座 ― 色彩とモチーフで説得力をつくる ―
講座詳細

コンセプトとモチーフによる物語設計
キャラクターの役割や感情を言語化し、イメージマップを用いて具体化する方法をお教えします。さらに、花・宝石・武器などモチーフが持つ象徴的な意味を理解し、世界観を補強するための選定方法をお伝えします。また、情報を強化するモチーフとノイズになるモチーフの見分け方について、実例を交えながら解説します。

ラフ段階での色・明度設計
ラフの段階で色分布や明度を決めることで、塗り工程での迷いを減らし、完成度を安定して高める方法をお伝えします。「描きながら考える」工程を減らし、設計思考で制作を進める考え方を、実際のラフ制作を通してお教えします。

線画と装飾による情報整理と視線誘導
線画は清書ではなく、情報整理の工程として捉えます。線の強弱によって主役と背景を描き分け、視線をコントロールする方法をお教えします。さらに、装飾枠が画面に与える心理的効果や、フレームによる視線誘導、世界観のまとめ方についても、実例を通してお伝えします。

色彩理論に基づいた配色と感情設計
色相・明度・彩度が与える心理的効果を理論的に整理し、キャラクターや世界観に合わせた配色を設計する方法をお教えします。また、色彩理論の知識を基にした、再現性の高い配色手法について実践的に解説します。

影・光・反射光による立体と空間の構築
影は単に暗くするためのものではなく、立体を説明するための要素として捉えます。光源設定が感情に与える影響や、反射光が説得力を生む理由をお解説します。また、影を黒にしない理由や、ハイライトの位置・強さの判断基準など、ドラマチックな画面を作るための考え方をお伝えします。

仕上げと自己分析による再現性の向上
パーティクルによる視線誘導や、色調整による完成判断の考え方を学びます。さらに、完成作品を色・構図・モチーフの観点から言語化し、自分の強みや改善点を客観的に把握します。こうしたプロセスを通して再現性を高め、クライアントへの説明力の向上につなげます。
※上記の画像は講座に対する理解を深めるためのイメージです。
01. 自己紹介と、この講座で手に入る「設計思考」- 自己紹介 - イラストレーターになるまで - 講座を通して得られるもの
02. 迷わず描くための作業環境づくり- ショートカットの配置 - ブラシの使い方 - 素材の管理の仕方 - パレットの管理の仕方
03. イメージマップで"描きたい"を"伝える"に変換する- イメージマップを使用し自身のアイデアを固める
04.「かわいい」を超える、情報としてのキャラデザ設計- キャラクターの役割・性格・感情を言語化する - 「かわいい/かっこいい」ではなく方向性の軸を決める - デザインは装飾ではなく「情報」であるという考え方
05. 世界観を補強するアトリビュート(モチーフ)設計- アトリビュート(モチーフ)の定義と、意味と効果を把握する - 世界観・物語を補強するモチーフ選定 - 情報を足すモチーフ/ノイズになるモチーフの見分け方
06. ラフ段階で色と明度を決める、迷わない設計思考- ラフ段階で色・面を意識する理由 - 明度・色分布を先に決めるメリット - 「描きながら考える」を減らす設計思考
07. ラフから下絵へ、違和感を言語化して修正する- ラフを下絵に仕上げる工程 - よくある失敗例と修正方法 - 違和感を言語化する視点
08. 線画は情報整理、ブラシ使い分けで効率化する- 線画は"清書"ではなく情報整理の工程 - 複数のブラシを使い分けてきれいな線を引く - 色を前提にした線画の考え方
09. アトリビュートを素材化して画面を安定させる- キャラ本体とアトリビュートの役割分担 - 情報量・密度のコントロール - 素材化することで得られる画面の安定感
10. 装飾枠に意味を持たせる、世界観の閉じ方- フレーム(枠)が画面に与える心理的効果 - 画面を整理し世界観を閉じる枠の役割 - 「装飾」と「意味を持つ要素」の違い
11. 色の基本構造、色相・明度・彩度と配色の原則- 色相・明度・彩度の基本構造 - 同一トーンと補色の関係 - 配色の基本原則と判断基準
12. 下塗りで決める、主役・背景・装飾の色彩設計- 下塗り段階で画面内の情報を整理 - 主役・背景・装飾の関係性を色で設計 - 塗り工程で迷わないための判断基準
13. 下塗りを進める、色数とテクスチャの判断- 下塗りを進めながら色数を調整する - テクスチャ・素材の配置と選び方 - 情報量とキャラらしさのバランス
14. 落影で空間を設計する、黒で塗らない影のロジック- 影は「暗くする」ではなく立体を説明するもの - 落影で空間を作る考え方 - 影色を黒にしない理由
15. 光源設定と覆い焼き、大きな光で画面を作る- 光源の位置と方向性を決める - 覆い焼きで大まかな光を配置 - 光の強さと範囲の調整
16. 反射光で完成度を上げる、立体感と色の幅- 反射光とは何か、その役割 - 反射光で立体感と奥行きを出す - 色の幅を持たせて完成度を上げる
17. 主役を引き立てる書き込み- 全体の完成度を引き上げるための書き込み工程を解説 - 主役を引き立てる情報整理
18. パーティクルで視線を誘導し空気感を演出する- パーティクルは情報をまとめるための演出 - 視線誘導・空気感の演出 - 主役を邪魔しない配置ルール
19. 各種色調補正で仕上げる、調整レイヤーの実践- 全体の色バランスの確認方法 - 様々な調整レイヤーの活用方法 - 全体の色バランスを整える判断基準
20. なんとなく描く絵から、言語化できる絵に- 完成作品を色・構図・モチーフで振り返る - うまくいった点・課題・次に試すこと - 連作を描く際の再現性の持たせ方
当講座は、以下のツールを使用します。
[メインツール]
CLIP STUDIO PAINT
こんにちは、イラストレーターの憂です。国内外の出版社における書籍装画や、ゲームビジュアルを中心に商業制作を手掛けています。私自身、かつては好きなものを直感だけで描いていましたが、背景にある文化や色彩理論を学ぶことで表現の幅が大きく広がり、現在の作風にたどり着きました。
本講座では、「何となく描いてしまう」という悩みに寄り添い、色彩理論とモチーフ設計を軸に、頭の中のイメージを説得力のある一枚へと落とし込む思考プロセスをお伝えします。感覚と理論の両面から作品を分析することで、すべての描写に意図を持ち、自信を持って制作を進められるようになる感覚を、一緒に体験していきましょう。
本講義を制作する上で、講師さまのみの強み、他の講義と違うポイント(差別ポイント)があれば、どういう部分ですか?
私はイラストレーターでありデザイナーでもあるため、「なぜその色を選ぶのか」「なぜその配置にするのか」を言語化することを徹底してきました。本講座では「テクニック」だけでなく「考え方」を学びます。色の選び方、モチーフの配置、光の強弱のすべての選択に「理由」を持てるようになることで、どんな題材でも迷わず描けるようになり、自分の絵を客観的に分析・改善できるようになります。「感覚で描いているから再現できない」「なんとなく描いているから説明できない」そんな悩みに向き合い、感覚だけでなく理論と意図を持って作品を作れるようになること。それがこの講座の最大の強みです。
該当の分野を勉強している方、この講座を受講しようか悩んでいる方は、どういう部分を一番難しいと思っているでしょうか?本講義を通じて、そのような部分をどういう風に解決できるでしょうか?
多くの人が「なんとなく描いてしまう」ことに悩んでいるのではないでしょうか。私自身も、美大受験の際にエスキース(素描)の役割やコンセプト設計を学ぶまでは、ただ好きなものを好きなように描いていました。しかし、業務制作やコミッションでは、自分の好きなものを描くだけでは成立しない場面も多くあります。提示された条件を満たすためには、どのような表現が適切かを考える必要があります。その判断を言語化し理解できるようになることで、「好きで描く」だけでなく、「誰かの役に立ち、誰かに届く絵」を描けるようになります。本講座では、その思考プロセスを体系的にお教えします。
イラストを制作する際、どの部分に一番力を入れていますか?また、それを表現するスキルにはどのようなものがありますか?
私は複数枚の絵を展開し、共通したモチーフ同士が響き合うような画面づくりを大切にしています。すべての要素に意味を持たせることを意識し、「なぜこれがここにあるのか」と問われたときに、すべて説明できる構成を心がけています。正直に言うと、私はシンプルな構図で画面の強さを出すことが得意ではありません。だからこそ、「複数のモチーフを響き合わせる」という自分なりの表現の面白さを見つけました。弱点を理解し、強みとして活かすこと。それが、自分らしい表現を形にしていくうえで大切だと考えています。
受講生に向けてメッセージをお願いいたします。
自分自身の絵を理解し、もやもやした考えを言葉として整理していくことは、表現をより深めるうえでとても大切だと考えています。「好きなものを好きに描く」ことも素敵ですが、「なぜこう描いたのか」を説明できるようになると、表現の幅は大きく広がります。趣味でも仕事でも、自分の絵に自信を持って向き合えるようになります。感性と理論の両面から、説得力のある表現を一緒に目指していきましょう。
【経歴】 多摩美術大学卒業。書籍装画を中心に、ゲーム、音楽、商品化イラスト等の 商業制作を手掛けるイラストレーター/デザイナー。 【主な実績】 <小学館> ・『龍の花 天と地の婚礼』(小学館文庫、2025年) <集英社> ・『草原の花嫁』(オレンジ文庫、2024年) <KADOKAWA> ・『人見知り乙女と鬼の婚約者』(ビーンズ文庫、2025年) ・『聖獣の花嫁』シリーズ(角川文庫、2024年〜) ・『後宮の忘却妃』シリーズ(富士見L文庫、2023年〜) ・『招かれざる神女』シリーズ(2022年) <その他出版社> ・星雲社『後宮の棘』シリーズ(2022年〜) ・成美堂出版『女性の伝記』『日本の伝記』『世界の伝記』等 ・PHP研究所『悪ノ娘』シリーズ ほか このほか、スターツ出版、ピッコマノベルズ等の文芸作品装画、 ゲーム関連イラスト、音楽関連アートワーク、商品化イラスト等を担当。 【受賞・展示】 ・Polymanga(スイス)Arting Spirits グランプリ受賞 ・Salon du livre 2012(フランス)TOP18入選 ・日本イラストレーター協会コンペティション 受賞 ・『絵師100人展』参加 ・東京都美術館、六本木森美術館ほか展示参加 【専門資格】 ・色彩検定1級 / UC級 ・カラーコーディネーター検定 アドバンス級 ・色彩技能パーソナルカラー検定 モジュール3・上級 ・Google UX Design Professional Certificate ・美術・工芸 中学高校教員免許
【経歴】 多摩美術大学卒業。書籍装画を中心に、ゲーム、音楽、商品化イラスト等の 商業制作を手掛けるイラストレーター/デザイナー。 【主な実績】 <小学館> ・『龍の花 天と地の婚礼』(小学館文庫、2025年) <集英社> ・『草原の花嫁』(オレンジ文庫、2024年) <KADOKAWA> ・『人見知り乙女と鬼の婚約者』(ビーンズ文庫、2025年) ・『聖獣の花嫁』シリーズ(角川文庫、2024年〜) ・『後宮の忘却妃』シリーズ(富士見L文庫、2023年〜) ・『招かれざる神女』シリーズ(2022年) <その他出版社> ・星雲社『後宮の棘』シリーズ(2022年〜) ・成美堂出版『女性の伝記』『日本の伝記』『世界の伝記』等 ・PHP研究所『悪ノ娘』シリーズ ほか このほか、スターツ出版、ピッコマノベルズ等の文芸作品装画、 ゲーム関連イラスト、音楽関連アートワーク、商品化イラスト等を担当。 【受賞・展示】 ・Polymanga(スイス)Arting Spirits グランプリ受賞 ・Salon du livre 2012(フランス)TOP18入選 ・日本イラストレーター協会コンペティション 受賞 ・『絵師100人展』参加 ・東京都美術館、六本木森美術館ほか展示参加 【専門資格】 ・色彩検定1級 / UC級 ・カラーコーディネーター検定 アドバンス級 ・色彩技能パーソナルカラー検定 モジュール3・上級 ・Google UX Design Professional Certificate ・美術・工芸 中学高校教員免許